グアムでDG場外戦!?

 中日井端弘和内野手(35)が13日、浅尾拓也投手(26)、中田賢一投手(28)とともにグアム自主トレに出発した。同地では阿部慎之助捕手(31)ら巨人勢と使用グラウンドが同じであることが判明。「グラウンド争奪戦」に1歩も引かない構えで、開幕前に南国でチームの顔同士の火花が散る。

 井端を筆頭に、落合竜を支える男たちがグアムへと飛び立った。キャンプ前に南国で動ける体をつくり上げることが目的だが、実は現地には思わぬ難題が待っていることが判明した。

 「巨人も同じグラウンドらしいんですよ。できれば一番涼しい夕方の時間帯に使いたい」。出発前、井端がこう明かした。使用するのは宿泊施設であるレオパレスリゾートに隣接するグラウンドだが、すでに当地で自主トレを行っている巨人阿部、坂本らも同じ場所を使用しているのだ。

 この時期のグアムは韓国の球団もキャンプを行っており、使用できるグラウンドは限られている。さらに気温が35度を超える暑さのため、練習時間帯は朝か夕方に限られる。現在、阿部らは午後4時ころから約1時間、ノックなどのために同グラウンドを使用している。ここに井端らも加われば、当然、限られた時間にグラウンドを確保するため“争奪戦”が繰り広げられるというわけだ。

 ただ、井端は余裕だった。グアムでは、すでに引退した立浪、井上らとともに4年連続で自主トレを行っている。「もう予約しておきましたよ」とニヤリ。すでに知人を介して、グラウンドをおさえているという。実際に現地に行ってみなければ確実とは言えないが、周到な準備で「争奪戦」を有利に運ぶことができそうだ。

 落合中日と原巨人は近年、常に優勝争いを演じている。昨季は巨人の4連覇を落合竜が執念で阻んだ。連覇を狙う今季、中日の最大の障壁となるのは巨人だろう。さらに井端と阿部はともにチームの顔と言える存在だ。それだけに、たとえ自主トレのグラウンドと言えども、巨人に後れを取るわけにはいかない。さながら代理戦争の様相を呈してきた井端軍団対阿部軍団-。南国グアムでライバル同士の番外戦が勃発する。【鈴木忠平】

 [2011年1月14日10時37分

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