中日マキシモ・ネルソン投手(28)が2日、打撃投手として登板し、この時期としては異例の147キロを計測した。藤井、堂上剛を相手に44球を投げてヒット性の当たりはわずか2本。山井、中田賢ら主力級の投手が登板する中で、断トツのスピードだった。それでも、投球を終えた右腕から出た言葉は反省だった。

 「まだまだだね。課題は制球だよ。問題を解消するために頑張っていく」。

 沖縄は、昨春、キャンプから引き揚げる際に実弾を所持していたとして銃刀法違反で逮捕された因縁の場所。もちろん、同じ過ちを繰り返すつもりはない。それどころか今年のネルソンは見違えるようなまじめぶりを見せている。1月27日から沖縄で始まった自主トレではただ1人、4日連続でブルペン入り。都スコアラーも「シーズン中と変わらない」と驚くほどだ。

 「ドミニカ共和国でもブルペンに入っていたし、とにかくよく走った。他の選手に比べてスピードは出ていると思う。新しいボールもボクに合っている」。

 昨年の帰国時には新統一球2ダース(24個)をかばんに詰め込んだ。この日はその予習効果をいきなり発揮。落合監督は昨季終了後「来年一番期待しているのはネルソン。ボールが(統一球に)変わるだけにな」と話したが、右肘手術の影響で吉見が出遅れている先発の台所事情を考えると、背番号49にかかる期待はやはり大きい。今季は優等生・ネルソンが先発の柱になるか。【桝井聡】

 [2011年2月3日11時42分

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