あるぞ、58年ぶり兄弟開幕スタメン!

 中日堂上兄弟がセ・リーグでは53年阪神藤村兄弟以来の兄弟開幕スタメンへ、シート打撃でそろって猛アピールした。

 キャンプ第2クールの8日、2度目のシート打撃で2人合わせて5安打。兄剛裕外野手(25)が3安打を放てば、弟直倫内野手(22)も中堅に鋭く2本をはじき返した。今キャンプは初の同時1軍スタート。互いに最高の「相棒」を得て快挙に向け突き進んでいる。

 堂上剛は中田から逆らわず左前打、岡田と武藤から力強く右前打を放った。この日唯一の3安打。それでも、喜ぶどころか気を引き締め直した。

 「まだこの時期はピッチャーができあがっていないと思うので…。ここから常にアピールをしていかないといけない」。

 キャンプ1軍スタートで、右翼のレギュラーを争う権利は得たが競争相手は多い。「実戦では良かったですけど、練習ではまだ打つ形に安定感がない」。打撃フォーム同様に、安定して結果を出さなければ先はないと言い聞かせる。

 ただ、兄の好調ぶりを弟は感じていた。堂上直は「アニキはいいと思います。ボールの見極めが、すごくしっかりできているなと、守っていて感じました」。父照さん(元中日投手)のもと、幼少期から同じように野球をたたき込まれた2人にしか分からない感覚が、好スタートの裏付けだ。

 二塁のレギュラー定着を狙う5年目の堂上直とともに、切磋琢磨(せっさたくま)。ともにアピールを続けて、開幕の晴れ舞台を目指す。【八反誠】

 [2011年2月9日10時43分

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