巨人を応援する財界人による激励会「燦燦会」が16日、都内のホテルで行われた。シーズン開幕前の激励会を自粛する球団が相次いでいるが、巨人渡辺恒雄球団会長(84=読売新聞グループ本社会長)は「例年の燦燦会とは異なり、被災地の皆さんを激励しお慰めし、我々も前向きに復興に向けてそれぞれの立場で努力することを誓い合う会にしたい」と開催の趣旨を説明。各界から集まった約200人の出席者に義援金への協力を呼び掛け、犠牲者への黙とうがささげられた。

 こうして、被災者に配慮し静かなムードの中で進められた会は、渡辺球団会長の“放言”により予想外の展開を見せた。当初、出席者には選手のサインや写真撮影を遠慮してもらう予定だった。ところが、司会者がこれをアナウンスしたところ、渡辺球団会長が激怒し、興奮気味にまくしたてた。

 渡辺球団会長

 腹が立った。何で選手と写真を撮って、サインをもらって悪いんだ。写真は(フラッシュで)目を痛めるとかあるかもしれないが、選手のサインをもらいたくて来られたお客さまもたくさんいるんだよ。誰が決めたんだ、そんなこと。何でも禁止すりゃいいってもんじゃねえんだ。誰が言ったんだ?

 あとで懲罰する!

 この「ツルの一声」で、サインも写真撮影も許可された。恒例の燦燦会は今年も渡辺球団会長の独壇場だった。