予行演習はきっちり!

 阪神能見篤史投手(31)と城島健司捕手(34)が今日23日、開幕延期のため設定された広島との実戦形式の合同練習(マツダスタジアム)で11年初バッテリーを組む。能見はすでに開幕投手に内定しており、左膝手術明けの城島も順調にいけば開幕スタメンは確実。開幕バッテリーがシーズンインを前に、あうんの呼吸を復活させる。

 開幕バッテリーが、広島の地で貴重な予行演習に励む。左膝手術から復活した城島。開幕投手に内定している能見。この2人がシーズンインを間近に控え、11年初タッグを組む。

 阪神は今日23日から広島と実戦形式の合同練習をマツダスタジアムで3日連続で行うことを発表した。その初戦に先発するのが能見だ。12日の中日との合同練習で実戦復帰した城島とは、まだ昨季を最後にバッテリーを組んでいない。「去年も受けてもらっているし、大丈夫ですよ」と言いつつ、グラウンドでの打ち合わせは終えておきたいのが本音だろう。

 能見

 (実戦で受けてもらうに越したことはない、と問われ)それは確かに。僕じゃなく、ジョーさん次第ですけどね。

 もちろん、女房役は受ける気満々だ。首脳陣によると、城島は「(広島3戦の)1戦目に投げるピッチャーを取りたい」と能見の相手を志願したという。すでに20日のオープン戦日本ハム戦で「7番捕手」でフルイニング出場を完了。開幕投手との呼吸を合わせ、最終準備を終える。

 城島

 (セ・リーグの広島との対戦はデータ収集にもなる、と問われ)それはないかな。去年もやっているわけだし、対広島とか、対セ・リーグというのはない。ただ(開幕の)日にちが延びたので試合間隔は離したくない。9イニング出たし、あとは打席数をこなして、受けていない投手を受けていければいい。

 能見はこの日、甲子園で調整。「確認したいのはフォーム。だいぶ下半身の疲れは取れたはず」と最終調整に向けて気合十分だ。前回18日のオリックスとの実戦形式合同練習では5回2失点。登板後は「うまく使えんな、体が」と首をひねっていたが、今回でかすかな不安も取り除く。

 東日本大震災の影響で3・29に延期されたセ・リーグ開幕日はいまだ不透明な状況。ただ、たとえ日程が変わろうと、能見&城島が開幕バッテリーを務めるのは確実だ。被災地の現状に心を痛めながら、プロとして準備は進めなければならない。昨季は無傷の8勝をマーク。全勝コンビが冷静沈着に戦闘態勢を整える。【佐井陽介】