セ、パ両リーグは10日、4月の月間最優秀選手(月間MVP)を発表し、セでは広島ブライアン・バリントン投手(30)とプロ17年目のヤクルト宮本慎也内野手(40)が初受賞した。受賞選手には賞金30万円と記念品が贈られる。

 バリントンが「御礼登板」に臨む。この日の阪神戦に先発予定だったが雨天中止になり、今日11日の同カード(甲子園)でスライド登板が濃厚。「1、2日遅れるのはよくあること。問題ないよ」と胸を張った。

 中止が決まると、すぐにグラウンドに姿を見せ、雨の中、軽いキャッチボールやダッシュを行った。これまで開幕から4戦4勝。来日初登板からオール白星で5戦5勝すれば、6戦6勝を記録した53年毎日カイリー以来。セ・リーグでは史上初の快挙だ。そんな状況でも冷静そのもの。「1球1球集中することを心掛ければ勝ちがついてくる」とサラリと言い切った。

 4月は3試合で無傷の3勝。完封1戦など、防御率1・96で安定した実力を示した。文句なしの月間MVPだ。「シーズンの最初に賞をとれて良かった。これを続けられるように、シーズンを通して、いい投球をしたい」と喜んだ。来日1年目の開幕月での初受賞は88年巨人ガリクソン、95年ヤクルト・ブロス以来だ。

 開幕2連敗で迎えた4月14日阪神戦(甲子園)は8回無失点。チームの今季初星をもたらした。長いリーチで角度をつけて球を低めに集める投球スタイル。野村監督も「励みになるでしょう。いいスタートになったね。(長所は)テンポでしょう。おとなしそうに見えるけど、こっちに来ている外国人で一番気が強いんじゃないか」と評価する。仕切り直しの1戦で、今度は歴史的連勝記録を狙いに行く。【酒井俊作】