日本ハム斎藤佑樹投手(23)が、ファンへの恩返しのため、自らに「必勝ノルマ」を課した。明後日17日の西武戦(札幌ドーム)で先発予定。プラスワン投票で選出された球宴前最後の登板となるため、「あと1勝する。それが今できるベストのこと。2勝2敗なので、何とか勝ち越したい」と力を込めた。

 1年目での球宴出場という、うれしい知らせから一夜明けた14日、斎藤は「緊張感はめちゃくちゃあります」と、あらためて夢舞台への思いを巡らせた。野球少年だったころからのあこがれの場。高ぶる気持ちは当然あるが、心に引っかかるのが2勝2敗、防御率3・72という現在の成績。左脇腹を痛めた影響もあるが、球界の中でも一握りのスターしか出場を許されない舞台。勝ち星の貯金をつくって、弾みをつけて球宴へ向かいたいという思いが強い。

 次戦は1軍では初めての中5日での登板になる。それでも「問題ないです」とキッパリ。今季すでに5度、中5日でマウンドに上がっている武田勝から直接アドバイスを受け、順調に調整をこなしている。

 「このあいだの2敗は防げたかなと思う」。連敗を喫した先月29日のロッテ戦、今月11日の楽天戦は、ともにビッグイニングをつくられた。走者を背負い、セットポジションとなってからの投球など、課題をしっかりと修正して、投票してくれたファンへ勝利を届けるつもりだ。【本間翼】