<日本ハム10-2西武>◇15日◇札幌ドーム

 西武涌井秀章投手(25)が自滅した。8失点する投手ではない。気持ちばかり空回りした4回が象徴的だった。無死一塁で、バント処理を焦って二塁へ悪送球。内野が連動したけん制のフォーメーションプレーではサインを見落とし。二塁にけん制せず、打者に投球してバントされ、送球しようとした一塁ベースは、がら空きだった。無死満塁となって崩れ、この回8失点。3回1/3で10安打され、試合後は無言で引き揚げた。

 渡辺監督は「細かいプレーができず、ピンチを大きくした。原因ははっきりしてる。エースとしてチームに与える影響が大きい。明日、抹消します」と厳しく言った。球宴で登板機会がないため出場選手登録を抹消するが、奮起を期す“2軍落ち”の意味合いも強い。4連敗で借金は10に膨らみ、2ケタは伊東監督の07年以来。涌井の復調なくして、最下位からの浮上はない。