<西武2-2楽天>◇17日◇西武ドーム

 楽天はほとんどのベンチメンバー、持ち時間を使い切って西武と引き分けた。同点の9回1死二塁、6番手で青山浩二投手(28)が登板。時計は午後9時20分だった。中島からの中軸相手だったが慌てず低リスクのコースを突き、フェルナンデスを遊ゴロに抑えると31分を指していた。残ったブルペンは2年目土屋と、星野監督をして「少し疲れてる」抑えのラズナー。監督は「時間は知らなかった。借金の引き分けはあまり…。負けなくて良かったと思うしかない」と、長い階段をゆっくり引き揚げた。

 「守備の時間が長かったし、帆足から2点なら上出来かも。右の中継ぎが締めた。特に山村な」。星野監督は打線をそう責めなかった。両先発をてんびんに乗せ、守勢の展開と読んでいた。守備の人・西村がファーストミットを新調。この日から一塁練習を始めた。「野球の登録メンバー数(ベンチ入り25人)を考えた人には、ノーベル賞をあげていい。本当に過不足ないようにできている」。手ごまは豊富でない。ベンチは打つ手を誤らず、選手は用兵に応えるしかない。【宮下敬至】