<横浜3-8ヤクルト>◇6日◇横浜
5点リードの9回のマウンドに守護神がいた。手堅い試合でも、最後にヤクルト林昌勇投手(35)を送り出した。「点差に関係なく、チャンヨンでと思ってました。もうセーブが付く場面とか、そういう段階ではない」と小川淳司監督(54)。手中の白星は絶対に取りこぼさない気構えを見せた。
この日はバーネットが右手首の剥離骨折のため離脱。セットアッパー不在の試合だった。だが、それによって戦い方を変えさせられたわけではない。小川監督は意識的に戦い方を変えた。優勝に向けてのラストスパート。まずバーネットの不在が投手起用を後手後手にしないよう、荒木チーフコーチと話し合った。
荒木コーチ
時期的にそうも言ってられない。勝てる試合は林昌勇をどんどん使っていく。今日も、トミー(バーネット)がいなかったけど、ちゅうちょしてたら落とす。いなくても、いる感覚でやっていこうと監督と話した。
この日が107試合目。まだ37試合が残る。だが、ケガ人続出のこの時期に、ロングスパートに打って出ることを決めた。
勝利へのこだわりは打線にも表れた。1点を取りに行くことに貪欲になった。4犠打は今季最多タイ。そのうち3つが得点につながった。試合中、小川監督が伊勢総合コーチに聞いた。「少しバントが多すぎますかね?」。だが、伊勢コーチはそれにかぶりを振った。
伊勢コーチ
全然多すぎることはない。後ろ(リリーフ)がいないから、極力、点差を広げるべきだ。優勝するためには、そういう戦い方をしなければならない。消極的なんじゃない。点が取れるチャンスの時には、悔いを残さないようにしておいた方がいい。
伊勢コーチの援護射撃を受けて、小川監督も胸を張った。「言い方は悪いけど、手段は選ばず。バントをするところはして、得点していかないと。勝たなきゃならないですから」。手負いのヤクルトが、逃げ切り態勢に入った。【竹内智信】



