<フェニックスリーグ:日本ハム1-2斗山>◇22日◇清武

 自然体を貫きクライマックスシリーズ(CS)に臨む。日本ハムの斎藤佑樹投手(23)が、宮崎県内で行われているフェニックスリーグの韓国・斗山ベアーズ戦で登板し、4回を4安打2失点だった。「実戦感覚を取り戻すまではいっていないけど、いいところまで来た感じ」と相変わらずのマイペースぶり。シーズン中と変わらぬ意識で調整を重ね、短期決戦での出番を待つ。

 久々の実戦マウンドに上がった斎藤は、シーズン中と変わらず冷静だった。韓国チーム相手に3番手として4回から登板。4イニングを投げて4安打2失点で敗戦投手となってしまったが「調子は悪くはない」と手応えを口にした。

 柔らかいマウンドに慣れず、時折首をかしげた。8回2死二、三塁。右打者を2球で追い込みながら、三振を狙った5球目のスライダーを左前へ運ばれた。「スライダーで三振を取ろうと思ったけど、決まらなかった。そこを次への課題にしてやっていきたい」。修正ポイントをあぶり出したのだから、有意義な64球だ。吉井投手コーチは「配球とか全部、任せた。内容は悪かったけど、原因が分かっているならOK。ルーキーだけど安心して、CSのような舞台に出せる」とうなずいた。

 CSファイナルステージでの先発が決まっているが、CSというプロ野球ならではの短期決戦については「漠然とした感じ。そういう戦い方を今までしたことがないので…」。未経験だからこそ、シーズン中と同じような気持ちで調整を行い、本番に備えることができる。短期決戦ということは意識せず「投げる場所で、しっかり結果が出せれば。自分が負けないことを目標にしたい」と必勝を誓った。

 CS第1ステージを戦う1軍からは離れ、29日に、もう1度フェニックスリーグで調整登板する予定。CSファイナルステージの先発起用について、吉井投手コーチが「ダルビッシュの投げる日しか決めてない。あとはみんな2戦目で準備して、相手のローテも考えて監督が決めるでしょう」と話したことから、佑ちゃんのポストシーズンデビューは第2戦(11月4日)以降となりそうだ。【中島宙恵】