超異例の抜擢だ。日本ハムの来季選手会役員に、来日3年目となるボビー・ケッペル投手(29)が就くことが24日、分かった。肩書は特別アドバイザー。来月上旬に行われる選手会納会で承認され、正式決定となる。現選手会役員が、親日家であるとともに、メジャー経験も豊富な助っ人右腕へオファーし、ケッペル本人も承諾。プロ野球選手会に入会していない外国人選手の役員入りは、極めて異例だ。

 日本ハムに、いや球界全体に、新風を吹き込む。来季の日本ハム選手会役員に、助っ人のケッペルが就任することになりそうだ。肩書は特別アドバイザーで、来月上旬に行われる選手会納会で正式決定する。プロ野球の長い歴史の中でも、極めて異例の外国人選手会役員として、チームの発展に尽力することになる。

 現選手会役員の強い希望があった。来日2年目を終えたケッペルは、チームや日本を愛し、日本語や文化の勉強を続けている親日家。3月の東日本大震災に心を痛め、札幌ドームの試合前には、自ら望んでファンへ向けてスピーチしたこともあった。ときに、“日本人よりも日本人らしい”助っ人右腕には、国籍の壁など関係ないと判断した。

 現選手会長の田中は「ケッペルは日本のことをよく勉強しているし、それだけじゃなくて、向こう(米国)での経験など、僕らがいろいろ学べるところもある」と話す。球団や球場との折衝など、選手会を運営していくうえで、メジャーでのモデルケースは貴重な参考意見になる。来季も残留が決まったケッペルは、すでに快く受諾の意向を示しているという。

 プロ野球選手会に所属していない外国人選手のため、12球団が集まる会議などには出席できないが「チームのためになるなら」と、意気込んでいるようだ。北海道への本拠地移転、育成とスカウティングで勝つチーム方針など、球団が成長を続ける一方、選手会も異国の血が入ったグローバル集団になる。