さあ、遊撃殴り込みへ!

 相棒はぬいぐるみ?

 阪神のドラフト3位西田直斗内野手(18=大阪桐蔭)が6日、愛らしいクマのぬいぐるみとともに入寮した。およそ野球選手の部屋とは思えないメルヘンチックな空気が漂った。正体はディズニーの人気キャラクター「ダッフィー」で、それぞれ衣装が違うものを4つも持ち込んだ。あぜんとする報道陣に西田はこう説明した。

 「まず部屋を自分で作って生活を安定させないと成功できないと思います」

 1歩外に出れば厳しい勝負の世界だからこそ、心身をリラックスさせる自分だけの空間が必要というわけだ。この日、入寮に付き添った姉侑香さん(21)の影響もあって、ディズニー好きの西田は特にダッフィーがお気に入り。「僕自身は1回しか行ったことがないんですけど、友達が行くときは『(ダッフィーグッズを)買ってきて』と頼んでいます」。西田にとって究極の“相棒”なのだ。

 さらに有名ブランドのハンドクリーム、香水まで持参した西田に対し、侑香さんは「私が持っていたものが知らないうちになくなっていくんですよ」と苦笑い。思わず、乙女的趣味、思考を持つ“オトメン”なのかと疑ってしまうが、そこは高校通算26本塁打の好打者。高校時代の一塁からプロでの遊撃挑戦へ話題が及ぶと、真剣な表情で体当たりの覚悟を示した。

 「プロの世界は厳しいので、緊張より挑戦していく気持ちでやらないといけないです」。激戦の遊撃争いへ。西田がダッフィーとともに行く。【鈴木忠平】