阪神ドラフト1位の伊藤隼太外野手(22=慶大)が21日、新人合同自主トレに参加し、甲子園仕様のスパイク導入を明かした。大学からアシックス社製「ローリングス」のスパイクを使用しているが、プロでは2種類を使い分ける考えだ。

 「刃を2種類、用意してもらいました。従来の刃が短いモノと、長めのモノです。長めをお願いしたら、ちょうど新しいモノが出来るということで。人工芝だと長めは使いにくいですが、甲子園は天然芝で土のダイヤモンド。2つを試しながらやっていきたい」

 人工芝を主戦場とした大学時は10本刃で刃の長さが1センチ前後のスパイク。阪神入団が決まり、天然芝をかみやすい「長い刃」も試す。アシックス関係者によれば、新スパイクはまだ試作の段階だが、昨季マリナーズ・イチローが使用したモデルがベース。この10本刃を8本刃に変更し、刃の長さを3~5ミリ長くする見込みだ。片足約250グラムに近い軽量スパイクを武器に、足に磨きをかける。

 「(盗塁は)1つの武器。鍛えていきたい」

 慶大時は2年秋リーグで5盗塁したものの、3年以降の盗塁数は片手で数えるほど。新人合同自主トレ中は坂道ダッシュでもスタートの切り方を意識してきた。甲子園仕様のスパイクを履き、イチローばりに走り回る。【佐井陽介】