<アジアSB:中日2-8サムスン>◇16日◇北谷

 中日ドラフト1位高橋周平内野手(18=東海大甲府)が昨季のアジアシリーズMVP左腕を打った。アジアSBのサムスン戦で16日、先発の張■三投手(28)から右翼線適時打を放つと、ホープの林珍佑投手(24)からも左中間二塁打でプロ初のマルチ安打&長打となった。

 2点を追う初回1死二塁で、ワンバウンドして右翼フェンスに達する弾丸ライナーだ。初の左腕撃ちが見事な適時打。「今までのヒットの中では一番いいポイントでした」と会心の当たりだった。痛打した相手は、昨季のアジアシリーズMVPの張■三。3度の2ケタ勝利など韓国を代表する先発投手だ。高橋周にそんな予備知識は「なかった」。来た球を仕留めるだけ。中日OBのサムスン落合英二投手コーチも「張はうちのローテ2番手ですからね。(同じ三塁の)森野もあおっておきましたよ」と絶賛した。

 8回先頭の4打席目は、ホープの右腕、林珍佑の外角真っすぐを左中間に打ち返した。2得点だけの完敗にぶぜんだった高木監督も「(収穫は)高橋が2本打ったことでしょ。よく打ったし評価してあげられる」と高橋周だけは褒めた。実戦4試合でチーム最多の4安打、長打3本の2打点と貧打続きの試合でルーキーが異彩を放っている。【松井清員】※さんずいに恒のつくり