楽天星野仙一監督(65)が2日、オープン戦全勝指令を出した。理由は単純明快。「勝ち癖をつけないといけない」。今季最初のオープン戦となった先月25日の日本ハム戦は敗れた。「勝率10割で行きたかったけどな。1つ負けたから」と悔しそうだった。残り11試合。全部勝って、30日の開幕を迎えるつもりだ。

 データが語る。創設から昨季まで7年、オープン戦勝率5割超えは2回、シーズンAクラスも1回と限られる。対照的に、昨季の覇者ソフトバンクは同じ7年でオープン戦勝率5割超5回、シーズンAクラスは6回を数える。オープン戦とシーズンで成績が直結するとは限らないが、比べると違いは明らか。オープン戦で若手を使いながらも白星を重ねるソフトバンクに、星野監督は「若い選手の差が出たよね」と口にした。

 差を埋めるためにも、オープン戦から勝ちにこだわる。田淵ヘッドコーチは「セオリーをしっかりやること」とプレー面を、キャプテン松井は「最後まで諦めないこと。僕はオープン戦でも負けると悔しい」と精神面を、それぞれ説いた。

 今日3日のDeNA戦(長崎)から、ガルシア、フェルナンデスと2軍調整していた外国人も出場する。シーズンに、より近い形で戦う最初の試金石。昨季のオープン戦は3勝5敗3分けの9位だった。星野監督は「今年は、そこまで差は出ないのでは」と期待した。星野楽天2年目の進化を証明する11試合とする。【古川真弥】