首位阪神が今季10度目の逆転勝利を飾った。投打がかみ合って3連勝。貯金を今季最多の6に増やした。

先発の村上頌樹投手(25)が初回の先頭打者秋山に先制本塁打を浴びたものの、7安打1失点完投で今季2勝目。

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阪神村上頌樹は岡田監督の気遣いに感謝している。

前回4月23日DeNA戦(横浜)のこと。8回を投げ終え1失点で三塁側ベンチに戻ると、安藤1軍投手コーチから「ここまでや」と伝えられた。「いや~そうですよね」と悔しげに返答。「球数も112球で多かったし、ストップがかかって。でも監督もこっちを気にしてくれていたみたいで…」。ふと岡田監督の方を見ると、目が合ったという。

「監督、こんな感じにしていたんです」。数日前、村上は柔らかい表情で申し訳なさそうにするベンチの岡田監督のマネをし、その時の状況を教えてくれた。「監督も本当は勝ち負けつくまで投げさせたい感じだったのかなと。気にしてくださっているのはありがたいです」。結局、DeNA戦は1-1の同点に終わり、勝ち負けはつかなかった。1週間後の9回リベンジ。村上とハイタッチする岡田監督もまた、うれしそうだった。【阪神担当=中野椋】