ロッテのドラフト1位、藤岡貴裕投手(22=東洋大)が「新・山の神」と活躍を誓い合った。23日、日本武道館で行われた東洋大卒業式に出席。箱根駅伝5区山登りで4年連続区間賞で完全優勝に導いた柏原竜二(22)とともに学長賞を受賞した。

 エール交換を求められた藤岡は「お互いスポーツは違うけど切磋琢磨(せっさたくま)して頑張っていこう」と声を掛けた。富士通に就職する柏原からは「(拠点が)同じ千葉なので試合を見に行きます。新人王を取ったら、焼き肉をごちそうしてください」と、おねだりされ、笑みがこぼれた。

 東洋大が誇る2大スターは、会話を交わすのは初めてだったという。式典が始まる前、隣の席で互いの近況報告をした。駅伝が好きで、徹底した走り込みで強い肉体を作ってきた藤岡も「今は1日60キロ走っていると聞いた。すごいですね」と驚きを隠せなかった。

 「一生をかけて五輪に行きたい」と言う柏原に対し、藤岡も日の丸への思いはある。「みんなが思うように、僕もそういう気持ちはあります」。式典後は練習に参加。門出の日に号泣はしなかったが、ブルペンでしっかりと“59”球。思いを新たに、開幕前最後の実戦となる明日25日の日本ハム戦先発へ備えた。【広重竜太郎】