チーム最年長の日本ハム木田優夫投手(43)が、2年ぶりに開幕ベンチに帰ってくる。日本ハムは27日、開幕1軍メンバーを決定。今年44歳を迎える木田も強力中継ぎ陣の1人として、30日西武との開幕戦(札幌ドーム)からチームを支えることになった。球団史上、投手では前例のない40歳以上での開幕戦出場の可能性も出てきた。

 札幌ドームでは1軍スタートを手にした選手が集合し、全体練習で汗を流した。その中には、しっかりと木田の姿も。「去年はいられなかったので、うれしいですね。それが全てじゃないけど、毎年キャンプに入る時のひとつの目標ですから」。開幕投手の斎藤らとサインプレーを確認し、日本で19度目となるシーズンへ向けて準備を整えた。

 首脳陣からの信頼は大きい。オープン戦では4試合に登板し、計4イニング無失点。打者13人に対して与えた四死球は、わずか1つだった。吉井投手コーチは「勝ち試合、負け試合を問わず、ゴロを打たせたい場面で使いたい。どんな結果を出せば良いのか考え、その通りに投げるコントロールがあるのは、今のチームで木田しかいない」と、ワンポイントや1イニング限定で起用する方針だ。

 41歳で迎えた一昨年も開幕ベンチ入りしているが、40歳以上の開幕戦出場となると、日本ハムでは98年に4番を打った落合を最後にいない。投手では初めての記録となる。「年齢とかは考えず、どうすれば監督の期待に応えられるか考えて、毎日過ごすだけ」と木田。不惑を超え、日米通算25年の経験に裏打ちされた投球術は、栗山ハムの大きな力となるはずだ。【中島宙恵】