<ソフトバンク0-5阪神>◇25日◇福岡ヤフードーム

 通算2000安打まであと1本のソフトバンク小久保裕紀内野手(40)が25日、腰痛のため出場選手登録を抹消された。この日午前に福岡市内の病院でMRI(磁気共鳴画像装置)検査を受け腰椎椎間板ヘルニアと判明。阪神戦の前に秋山監督と協議し決断した。

 小久保は、福岡ヤフードームで「腰痛を持ちながら4月の開幕からやってきて、今週火曜から痛みの種類が変わって、おかしいなと」と説明。腰椎椎間板ヘルニアは初めてで「日常生活も厳しい状態」。23日の広島戦は鎮痛剤を使って強行出場したが、満足にスイングできず、3三振の無安打に終わっていた。

 6月4日に再登録可能となり、同5日の巨人戦での復帰を目指すが、めどは立っていない。田中トレーナー統括は手術の可能性について「そういうレベルではない」と否定した。小久保は「あと1本ときた時に無理して出るのは当たり前。それすらできない痛みが出たのは、けがの多い僕にとって、達成した時にこういうことがあったな、となります」。数日間、安静にし、29日に福岡市の西戸崎合宿所でリハビリを開始。8度の手術を乗り越えた男にまた試練が訪れた。【押谷謙爾】

 ◆腰椎椎間板ヘルニア

 椎間板は腰椎と腰椎の間にあってクッションの役割を担っているもの。中心部はゼリー状の髄核。周囲は線維輪という組織に囲まれている。その線維輪が変性して亀裂が生じ、髄核が飛び出し、後方の神経根を圧迫することでしびれ、痛みを引き起こす。