日本ハムが、トラブル続きのドタバタ大移動で北海道を横断した。今日7日ソフトバンク戦へ向けて、札幌から帯広へ特急列車で移動。ところが、局地的な大雨の影響で大幅に遅れ、中田翔内野手(23)ら若手選手と投手陣の乗った列車は田園地帯で立ち往生する羽目に。約2時間遅れで帯広に到着したが、出発から実に5時間近くを要する疲労困憊(こんぱい)の長旅になってしまった。

 とんだ、ドタバタ大移動となった。今日7日ソフトバンク戦(帯広)のため、札幌から帯広へ移動した日本ハムに災難が降りかかった。2便に分かれて特急列車で移動したチームだったが、大雨の影響で移動便が大幅に遅延。特に投手陣と若手選手らが中心に乗り込んだ先発隊は、目的地の帯広を目前に停車し、田園地帯で立ち往生する羽目に陥った。車内に閉じこめられた選手たちが宿泊先のホテルに到着した時には、札幌駅を出発してから実に5時間近くが経過。JR北海道釧路支社によると、117分遅れで帯広駅に到着した。先発隊の一員、中田が「疲れた。いったい何時間、乗っていたんや…」と、ぼやくのも無理はなかった。

 この日の十勝地方は、寒気の影響で大気が不安定だった。帯広の隣町の音更町では、午後3時40分頃から1時間に53・0ミリ(の激しい雨を記録した。出発前の札幌駅では「本塁打王とゴールデングラブ賞、両方狙えるなら、狙いたい」と威勢良く話していた中田だったが、宿泊先のホテルに到着した時には疲労困憊(こんぱい)。それでも、すぐに気を取り直し、試合へ向けて英気を養った。

 帯広は昨年、オリックス金子千から本塁打を打っている縁起のいい場所だ。現在、本塁打数ではトップの李大浩(オリックス)に6本差で3位タイ。守備ではリーグ断トツの14補殺を記録しており、中田の目指すダブル受賞は現実味のある目標といえる。

 「帯広でも、なんとか(本塁打を)1本打てたらいいけどね」。トラブルを吹き飛ばすアーチを、帯広の空に架けてみせる。【中島宙恵】