<ロッテ1-5オリックス>◇12日◇QVCマリン

 イタリア出身のオリックスの新外国人アレッサンドロ・マエストリ投手(27)が、初登板初先発で初勝利を挙げた。力感あふれるスリークオーター投法で飛ばした。最速148キロの直球と変化球で6回1/3を4安打1失点。「アリガトウ。本当にうれしい。デビューで勝利とは思わなかった」と初勝利をかみしめた。

 5歳までサッカーをした。自宅は日本代表長友が所属したチェゼーナまで車で約20分。インテルファンだが「兄の影響で野球を始めたからいいところを見せられてうれしい」と喜んだ。兄フランチェスコさん(30)が観戦したデビュー戦で白星をプレゼントした。

 練習用の黄色いグラブで試合に臨んだ。10年にイタリア代表の台湾遠征時に購入した約50ドルの格安品。「一生懸命」の文字が気に入って愛用しているが「まあ、言葉の意味は日本に来てから知ったんだけどね」とニヤリ。ラテン系右腕が、最下位チームの救世主だ。【益田一弘】

 ◆アレッサンドロ・マエストリ

 1985年6月1日、イタリア生まれ。A・セルピエリ科学高卒。06年からカブス傘下1Aでプレーし、2Aまで昇格した。昨季はオーストラリアリーグでプレー。今季は四国IL・香川に在籍し31試合2勝0敗12セーブ、防御率1・24。7月4日にオリックス入りが決定した。WBCはイタリア代表として2度出場。183センチ、80キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸220万円。