日本ハムが糸井復帰で、残り24試合のラストスパートに入る。移動日の6日、東京駅で栗山英樹監督(51)は「ヨシオがいないと、勝負にならない」と話し、今日7日オリックス戦(京セラドーム大阪)から1軍復帰する糸井嘉男外野手(31)に期待を寄せた。

 糸井は8月25日楽天戦の試合前、シートノック中に左脇腹を負傷しチームを離脱していた。栗山監督は「(試合の)頭から行かせたい。状態を見てからだけど、使うなら守らせる」と条件付きながら、3番右翼で先発させるつもりだ。

 勝負どころを見据え、首脳陣も万全を期してきた。「糸井は試合になったら100%でいっちゃう。投げるなと言っても投げるから」(栗山監督)。前日5日楽天戦からの再登録可能だったが、あえて見送った。打撃や走塁は問題ないが、患部への影響が大きい送球については不安が残る。一番恐れるのは故障の再発。この日は大阪への移動日で試合がなく、無理をさせずギリギリまで回復させることを優先した。

 糸井はスタンバイOKだ。「昨日から行ける準備はしていた」。最短10日での復帰がかなわず、じくじたる思いがあった。欠場した10試合、主将田中の故障離脱も重なってチームの1試合平均得点は2・1点。それまでは3・7点で、存在の大きさを浮き彫りにした。3年ぶりの覇権奪回へ。優勝の味を知る、指揮官期待の攻守の要がチームを再加速させる。【木下大輔】