ソフトバンクのドラフト6位山中浩史投手(27=ホンダ熊本)が12日「ミスターサブマリン」ロッテ渡辺俊介投手(36)から直電話で激励されたことを明かした。西戸崎合宿所で新人合同自主トレに参加し、12月中旬の出来事を明かした。

 「『渡辺ですけど』といきなり電話に出ると言われました。『自分を見失わないように』とアドバイスされました」。必由館高時代のコーチが国学院大で渡辺とチームメート。同窓会で再会した際、同じアンダースローで新しくプロに入る山中のために助言することを頼んでくれたという。かけられた言葉もありがたかったが、面識のない他チームの新人にわざわざ電話してくれたことに感激した。

 世界一低い位置から投げると言われる渡辺の技を「これから聞きたい」と伝授してもらう。この日はサイド気味から30メートルのキャッチボールで調整した。遠投はせずに、24日をメドにブルペン入りし、手の位置をどんどん下げていく。

 高校の先輩の馬原がこの日オリックスへ移籍。会うことがないままの別れとなった。「結果を出して、(僕が)守護神と言ってもらえるように」と話した。頼りにしていた先輩はいなくなるが、山中には電話1本で心強い俊介先生がついている。【石橋隆雄】

 ◆山中浩史(やまなか・ひろふみ)1985年(昭60)9月9日、熊本県生まれ。必由館高2年から下手投げ。3年夏に甲子園に出場。九州東海大からホンダ熊本へ。平均120キロの直球と80キロ台のスローボールの緩急で1年目から活躍。会社の同僚・早希さん(24)と昨年12月12日に婚姻届を提出。寮には入らず福岡市内の新居から、ホンダの車で通勤する。09年から3年連続で日本代表に選出された。175センチ、80キロ。右投げ右打ち。血液型O。