白星の「防衛」は俺に任せろ!!

 阪神久保康友投手(32)が早くも守護神モードだ。17日、沖縄・石垣市中央運動公園野球場で自主トレを公開。7日から行う練習では連日、ブルペン投球を行い、公式戦の連投に備えている。石垣島は日本ボクシング史上最多13度の防衛に成功した具志堅用高氏(57=白井・具志堅ジム会長)の生まれ故郷。まさに鉄壁の守りで得点を許さない。

 阪神久保の自主トレ拠点・石垣島には、「守り」の“縁”がある。同島はかつて13度の防衛に成功したボクシング元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅氏の故郷。活躍をたたえる記念館は観光名所だ。

 藤川が米大カブスに移籍。昨年12月に和田監督から代役に指名された新守護神は「1年目とかに、記念館に行ったことがあったかな」と笑う。具志堅氏とは面識こそないが、王座を守り続けたスタンスは、見習うべき点だろう。

 古巣ロッテのチームメートだった渡辺らと7日から合同自主トレを実施中。早くも「守護神調整」を行っている。11日間の練習で連日、30~40球のブルペン投球。投げなかったのはわずか2日だ。5割ほどの力加減だが、すでに捕手を座らせて投げる。久保も「(この時期に)初めてですね」と話す超ハイペース調整だ。これまで「僕は連投が利かないタイプ」と明かしており、公式戦の連投を見据えて“弱点克服”に励む。

 久保

 球数を少なく、数多くブルペンに入るようにしている。自分の体の反応を知りたい。毎日投げて、体の張りのデータを引き出したかった。シーズンに入ってから、毎日、50~60球投げないといけないようじゃ、肩がつぶれますから。

 昨季までは主に先発で活躍し、守護神としての投球ぶりは未知数。本番で力を出し切る準備は周到だ。

 久保

 (調整で)球児はほとんど球数を投げない。でも、久保田は投げまくって肩を作る。お互いの過程が全然違う。球数を少しでも減らす意識を持っていかないと。難しさが本当に分かるのはこれからです。

 「カンムリワシ」の異名をとった「防衛の帝王」にあやかり、阪神の新守護神・久保も力強いファイティングポーズを決める。【酒井俊作】