「キカイダー糸井」の次は「ターミネーター馬原」だ。FA移籍した寺原の人的補償でオリックスに移籍した新守護神候補の馬原孝浩投手(31)が8日、宮古島キャンプで早くもフリー打撃に登板した。昨年2月の右肩手術後初の打者に対する投球。雨で室内練習場での登板になったが、川端、中村らに計58球を投げ安打性の当たりは5本に抑えた。

 「6割程度」の力の入れ具合ながら、球種予告の投球で8球見逃しのストライクを奪い、スライダーとフォークで2度空振り。昨年チーム2位の114安打した川端も「球の速さも変化球のキレもすごかった。それでも(バットに)当てたかったんですが」と脱帽。馬原は「球種が分かっている中で低めの真っすぐで見逃しを取れたのは良かった」と収穫を挙げた。

 ソフトバンクコーチ時代に最盛期の馬原を知る森脇監督は「当時のシルエットと重なり合う部分が多かった」と漏らし、西本投手コーチは「帰ってきたんじゃない!?

 馬原!」とうれしい悲鳴を上げた。ライバル球団は「この時期にここまでの球を投げるとは。正直驚いています」(楽天山口スコアラー)と仰天した。

 順調なら明日10日の紅白戦にも登板の見込み。A・シュワルツェネッガー演じる映画「ターミネーター」の名ゼリフ「I,ll

 Be

 Back(戻ってくるぞ)」のように、無敵の馬原がよみがえる。【堀まどか】

 ◆馬原のこの1年

 昨年2月に右肩腱板(けんばん)及び関節唇のクリーニング手術。5月には第2子となる長男が生まれたが、シーズンをリハビリに費やし、1、2軍ともに登板はなかった。11月には捕手を立たせたブルペン投球を再開。12月に25%減の1億3500万円で契約を更改した。今年1月、寺原のFA移籍による人的補償でソフトバンクから移籍した。