さらば不振と20代-。ソフトバンク松田宣浩内野手が3年連続のバースデー弾を狙う。阪神2連戦(甲子園)の初戦となる今日17日が30歳の誕生日。20代最後の16日は、甲子園での全体練習で高校球児さながらの猛練習を敢行した。現在は不振に陥っているが、ここ2年続けて本塁打を放っている記念日を浮上のきっかけにする。

 ここ10試合は40打数7安打の打率1割7分5厘。5月は1本も長打がない。ポイントゲッターは復活すべく、約2時間半の練習の大半を打撃練習に費やした。秋山監督の熱い視線を浴びながらフリー打撃、30分間のロングティー打撃、そしてフリー打撃を追加。「こういう時しかできないんで」と、納得いくまでバットを振りまくった。

 誕生日の話題を振られると、地元関西に戻り血が騒いだのか?

 「32歳になります」と軽いボケをかました。2年前は人生初のバースデー弾。昨年は亜大時代に過ごした神宮で先制3ランを含む3安打3打点の大当たりだった。「5・17」は5年前に妻恵理さんにプロポーズした日でもある。「(今年も)頑張ります」と、また思い出深い1日にするつもりだ。

 広島2連戦は計1得点の貧打に泣いた。交流戦3連敗スタートなら球団史上初となる。投手陣は踏ん張っているだけに、攻撃の奮起が必要だ。指揮官やコーチから集中講義を受け、夕日が傾くころ、松田はやっとグラウンドを後にした。「試合で打たないと意味がないので」。何より結果で、ハッピーなメモリアルデーにしてみせる。【大池和幸】