<DeNA1-4ロッテ>◇26日◇横浜

 交流戦最多の両軍8併殺を記録した“ゲッツー合戦”をロッテが制した。DeNAから5併殺を奪い、先制点も遊ゴロ併殺の間に生まれた。先制ホームを踏んだ根元は「ゲッツーをとると流れがくる」と言うように、軽快に併殺を完成させ、攻撃のリズムをつくった。不安のあった遊撃からもともと本職の二塁にコンバートされて1カ月たち、堅実さが光る。一塁井口、遊撃鈴木の新布陣が、打撃に好影響をもたらしただけでなく、守備の連係でも向上を示した5併殺だった。

 先発大嶺は粘り強かった。前回登板で完封し、この日も7回まで4安打4四球ながら無失点。毎回のように走者を背負い「(併殺を)考える余裕がなかった。いっぱいいっぱいでした」と苦労した右腕を、3年目捕手・江村が好リードした。「低めに集まる球を選んで配球した」と制球難の直球は見せ球に、1回にブランコを三ゴロ併殺打に仕留めたカーブと、スプリットを軸にゴロを打たせた。

 伊東勤監督(50)は「こっちも3併殺か」と苦笑いしたが、「守備だけはスランプがない」と内野陣の安定に自信を見せた。守備を固めて2位楽天に3ゲーム差をつけ、首位固めに入った。【柴田猛夫】

 ▼ロッテが5、DeNAが3併殺を完成。ロッテの5併殺は05年5月13日ロッテ(対ヤクルト)、11年5月22日西武(対阪神)と並んで交流戦のチーム最多記録。また、両軍合計のゲーム8併殺は、前記ロッテ-ヤクルトの合計7を超え交流戦最多となった。交流戦以外を含めると2リーグ制後チーム最多は、過去16度(セ6、パ10)ある6。同じくゲーム最多は54年3月31日西鉄(6)-高橋(3)の合計9。