<ロッテ3-2巨人>◇1日◇QVCマリン
ロッテのバッテリーは、鈴木が走るのを見抜いていた。9回無死一塁。走者は松本哲の代走鈴木、打者は長野。直球2球でカウント1-1。3球目に走る気配を察知し、捕手川本は変化球のサインを変更し、直球を選択。前夜、鉄腕稲尾に並ぶ月間18試合登板を記録した益田は、けん制を2度挟む。3球目、想定通りの盗塁企画。川本が「自分でもしびれた~」と、おどけるドンピシャ送球で、二塁盗塁を阻止した。
伊東勤監督(50)は「あの場面で盗塁を決めての足のスペシャリストですから。原監督の性格からして、セオリー通りに送ってこない。準備してました」と振り返った。仮に盗塁が決まっていたら無死二塁。失点する危険性の高まるのを、捕手出身監督の頭脳が、未然に防いだ格好だ。
タクトは継投でもさえた。7回1死二、三塁のピンチで、先発成瀬を退けた。犠飛も安打も許されない場面。中郷は、いきなり長野に3ボール。それでも「開き直ったのが良かった」と一飛に仕留めた。4番阿部で、左腕の服部を投入。「阿部勝負」の命を受け、際どい勝負を挑んだ末に四球を許した。2死満塁で右の村田だが「満塁になって投手を代えるよりも、前にマウンドに上がってる投手を投げさせた方が、仮に打たれたとしても納得いく」が伊東理論。服部は「気持ちを込めた」スライダーで中飛に抑え、無失点継投を完成させた。
連日の1点差勝利で交流戦首位浮上。交流戦前に「巨人に勝って名前を売れ」とハッパをかけた若いナインが、勝利を重ね、さらに育ってきた。【金子航】



