<日本ハム1-6阪神>◇12日◇札幌ドーム

 和田阪神が5年ぶりとなる交流戦勝ち越しを決めた。昨季敗れた日本ハムの左腕吉川から5回までに5点を奪った。1回に鳥谷の適時打で先制すると、3回にはマートンの3ラン。5回には新井がだめ押しと、クリーンアップそろい踏みの理想的な攻撃。和田豊監督(50)も手応えを感じていた。

 「マートンは2ボールというところで、引っ張りたいんだけど、方向を決めて打てたっていうところがね。4番の仕事をしてくれている」

 投げては先発スタンリッジから福原、加藤とつないで1失点。11年から続いていた札幌ドームでの連敗を4でストップさせ、さらに日本ハムには3連勝で8年ぶりの勝ち越しを決めた。“天敵”と“鬼門”を突破して、苦い過去にサヨナラを告げた。快進撃には、副産物が山積みだ。

 「ここ何年もそういう感じだったんでね。今年もスタート3連敗で入ってるんで、戻すのは大変だったんだけど、終盤になって選手の状態も上がってきた」

 わずかに残っている交流戦優勝の可能性もつないだ。あらゆる意味で生まれ変わった和田阪神を見せつけるかのような快勝だった。【鈴木忠平】