<日本ハム1-6阪神>◇12日◇札幌ドーム

 カニより肉より、やっぱりこれがイチバンネ。阪神ジェイソン・スタンリッジ投手(34)が勝利の味をかみしめた。「久しぶり!」。虎党の凱歌(がいか)が響く中、日本語で声を弾ませた。

 完封した5月7日巨人戦以来5試合ぶりとなる4勝目。1カ月以上も見放された白星を、北の大地で手にした。「いっぱい打ってくれて、勝ち星がついてきた」とナインへの感謝を繰り返した。

 「飛ぶボール」も、飛ばさせなかった。立ち上がりから丁寧に低めを突き、ゴロの山を築いた。5回に3安打を集められて1点を許すと、中西投手コーチがマウンドへ。「休憩を入れてくれたね」。熱くなりすぎる悪癖も、ベンチが抜群のタイミングで静めた。7回107球で1失点。単打だけの5安打に抑え「変化球が良かった。ゾーンを低いところに集められたね」と満足げに振り返った。

 5月20日西武戦で1・40だった防御率は、2試合で1点近く落ちていた。「しっかり腕を振り切らないといけないところで、振り切れた。四球を出したのが残念だったけど」。原点回帰で全力で飛ばした。7回にスタミナ切れしたが、防御率リーグトップの広島前田健に0・03差まで肉薄だ。

 「勝つことに貢献できて良かった。チーム全体が一生懸命努力して、勝つ気持ちを持って、いい雰囲気です。自分がヒーローインタビューを受けているけど、自分以外の選手がいいと思います。チーム全体で楽しめればね」

 リーグ首位を守り、交流戦優勝への望みをつないでバトンを渡した。ちょっぴりお疲れ気味の右腕は、1本のバナナを手にバスへ乗り込んだ。次なる戦いへの糖分を補給し、再び加速していく。