<西武3-4中日>◇13日◇西武ドーム

 やっぱりこの男はすごい。中日谷繁元信捕手(42)が史上40人目となる1000打点を記録した。5月26日西武戦で王手をかけてから18日ぶりの打点。2000安打&1000打点は史上28人目。9日ソフトバンク戦で“懲罰交代”を命じられた名球会捕手が、意地のメモリアル打点。通算の出場試合数も王貞治が持つ歴代2位の2831試合まであと7試合とした。

 谷繁が中日ベンチに向かって右手を突き上げた。1点を追う9回。1死一、二塁から代打で出場し、西武サファテの146キロ直球をフルスイングで打ち返した。打球はセンター前をはずむ。二塁走者の岩崎が本塁に滑り込んだ。土壇場で飛び出た同点タイムリーで、区切りの1000打点をマーク。勝負にこだわる男は喜びを隠せなかった。

 谷繁

 サファテは真っすぐが速いので、それに合わせて打ち返すことができた。

 テンションは最高潮だった。9日ソフトバンク戦では左腕岡田の暴投を追わない緩慢プレーで高木監督から交代を言い渡された。「あれはオレが悪い。あんなことは絶対にやっちゃいけないプレー」。試合後も頭の中であのシーンが駆けめぐった。「オレのことを悪く書いてくれたらいいんだ…」。言い訳は無用。プロはグラウンドの結果がすべて-。だからこそやり返すチャンスを求めていた。

 谷繁

 チャンスで出してもらっての1000打点。大洋、横浜、そしてドラゴンズに来て、自分の前を打つ仲間がそれだけ自分にチャンスで回してくれた結果、そしてチャンスとなれば一層大きな声援を下さったファンの皆様のおかげ。

 手に残る感触を確かめるように話した。5月29日ロッテ戦で痛めた右肩はまだ完全に癒えていない。ベンチから見つめる試合は歯がゆくてたまらない。チームは11回に敵失で勝ち越した。「記録のためにやってるんじゃない」が口癖のプロ25年生は勝利を誰よりも喜んだ。【桝井聡】

 ▼谷繁が西武4回戦(西武ドーム)の9回、代打で適時安打を放ち、プロ野球40人目の通算1000打点を達成した。初打点は大洋時代の89年5月21日の阪神5回戦(甲子園)で、42歳5カ月、出場2824試合目で到達。09年山崎武(楽天)の40歳9カ月を抜く最年長記録となり、出場試合数でも07年立浪(中日)の2398試合を抜いて最も遅いペース。5月6日に達成した2000安打に続いて1000打点もスロー記録での到達となった。