<オリックス1-2ヤクルト>◇15日◇京セラドーム大阪
どん底のチームを救ったのはルーキーだった。ヤクルトの「ライアン」こと小川泰弘投手(23)が、8回まで最少失点で切り抜け、連敗を5で止めた。1点差に詰め寄られ、なおも8回2死一、二塁のピンチでも、「自分の球を信じて力を出し切る」と、ぶれなかった。自己最多の129球、相手エース金子にも投げ勝ち6勝目を挙げた。初完投は逃したが「直球の切れも落ちていなかった。成長していると思う」と納得の表情だ。
開幕直後、足を高く上げる独特のフォームも手伝い注目の的となった。だが浮かれず、レベルアップを求めた。テレビでダルビッシュの右足を曲げて構える投球フォームを見れば、早速試合で試した。飯田外野守備走塁コーチからは、野村元監督のミーティングを記した「野村ノート」を借りて、ノートに転写したりもした。「うまくなりたい」と変化を求め続けた。
わずかなリードの中、強打の李大浩、糸井を警戒して計3四球だったが、そのほかの打者への制球は抜群だった。4回以降は毎回得点圏に走者を背負ったが、01年日本シリーズ対戦時のユニホームを着た“猛牛打線”を顔色ひとつ変えず牛耳った。荒木投手コーチも「打者の動きを見る冷静さもある」と頼もしげだ。
小川監督は「(交代を)迷ったけど8回は任せようと。よく投げてくれた」と感謝。「しばらく勝ってなかったので、これで少しは気持ちが楽になる」と笑った。9回を締めた山本哲も「小川の頑張りを無駄にしたくなかった。勝ちが付くと雰囲気が変わってくる」とほほ笑んだ。ライアンの粘投が、連敗ストップを呼び込んだ。【浜本卓也】




