<日本ハム3-2ロッテ>◇10日◇札幌ドーム

 4連勝を狙ったロッテが、総力戦で力尽きた。延長10回、6番手としてマウンドに上がったのは普段は中継ぎの藤岡だった。先頭を二塁打で出すと犠打で1死三塁として9番鶴岡にサヨナラの左前打を浴びた。伊東勤監督(50)は「延長になったら仕方ない。投手も手薄になる」と淡々と振り返った。

 先手、先手を打った結果だ。自身2連敗中だった唐川が6回無失点と気合の好投。だが念には念を入れ、7回1死二塁の時点で「連鎖的に打たれる傾向がある」と降板させた。早めの交代により、クローザー益田のほか火消し役を務めうる松永、内、ロサの全員を9回までに使い切っていた。この日はさらに、もう1つの“投手不足”に襲われた。前夜9勝目を挙げた西野勇士投手(22)が、右肩痛を訴えて登録抹消。次週の楽天との首位攻防戦を回避する事態になった。

 楽天に3連勝すべく「3本柱」の西野、古谷、グライシンガーを先発させる計算だった。“右のエース”を欠き、伊東監督は「チームとしては痛い。本当に痛い。1回とばして、次投げられればいいんだけど…」と頭を抱えた。サヨナラ負けと西野離脱のダブルパンチ。「とにかく、明日勝って本拠地に戻ります」と切り替えた。【鎌田良美】