「センター福留」で鬼門ナゴヤ制圧-。阪神は今日23日から敵地で中日3連戦。大和が骨折離脱中で、和田豊監督(50)は右翼福留孝介外野手(36)を中堅で起用する可能性を示した。攻守に幅が広がるオプションを、経験豊富な福留は平然と受け止める。DeNA戦が雨天中止になると巨人は神宮でヤクルトに連敗。8月最接近となる6ゲーム差となり、27日からは東京ドーム3連戦。その前に、ナゴヤで勢いをつける。

 首位巨人との直接対決を前に、越えなければならない壁がある。静岡での水入りを経て、鬼門ナゴヤドームに乗り込む阪神に、1つの悩みが…。21日に中堅大和が右手骨折のため戦線を離れた。センターラインにぽっかりと空いた穴。そこで和田監督が温めているのが「センター福留」というプランだ。

 「可能性はある。選択肢の1つ」

 大和抹消を受けて、指揮官はこう話した。前日21日DeNA戦は中堅俊介、右翼福留というスタンダードな形で臨んだ。俊介の守備範囲を考えれば、最も守備に穴を空けない布陣といえるだろう。状況次第では「センター福留」発動の可能性もある。

 「準備しろと言われたところでやるだけだから。違和感も特にないよ」

 雨天中止が決まった後、福留は中堅での起用について、こう話した。メジャーでは守備力を買われ、139試合で中堅を守った。打球判断、守備範囲、強肩と、すべてを兼ね備えた福留だけに不安はなさそう。右翼に打力のある今成、伊藤隼らを起用できるなど、試合中のシフトチェンジも含め、戦略の幅はぐっと広がる。

 チームは今季、ナゴヤドームで3勝3敗。この3連戦に勝ち越せば、5年ぶりの鬼門での勝ち越しが見えてくる。もちろん、長期ロードの締めとなる27日からの巨人との首位決戦に、弾みがつくことは間違いない。

 21日DeNA戦で福留は6回に打球を後逸して、スタンリッジの勝ち星をふいにする痛恨のタイムリー失策を犯した。

 「今日はみんなに助けられた。みんなに借りができたから、返せるように、やっていくしかない」

 ゴールデングラブ賞4度の名手は試合後はそう言って、前を向いた。借りを返す絶好の機会となる古巣との重要な3連戦。キーマンとなる福留が燃えないはずがない。【鈴木忠平】

 ▼福留が中堅の守備についたのは、中日在籍時に127試合あり、うちスタメンは118試合。06年9月6日ヤクルト戦(ナゴヤドーム)に3番中堅で先発したのが国内では最後。なおメジャーでは139試合に中堅で出場し、スタメンは122試合。福留が中堅を守れば、ホワイトソックス在籍の12年4月22日マリナーズ戦以来となる。