<広島4-5ヤクルト>◇25日◇マツダスタジアム
同じ過ちは繰り返さなかった。3回1死一塁。ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(29)は、広島戸田の外角135キロ直球を芯で捉えた。1打席目はほぼ同じ球で空振り三振。反省して修正を施し、バックスクリーン左まで持っていった。月間本塁打の球団新記録となる今月14本目は、日本記録の55本塁打まで残り7本となる48号2ラン。「感触は良かったので本塁打になってくれると確信できた」と振り返った。
“師匠”の引退表明にも動揺を見せなかった。宮本と言えば巧打に好守、自己犠牲と、豪快な1発が自慢のバレンティンとは対照的に見える。だが、多くの影響を受けてきた。「野球選手としてプロフェッショナルとして、いつも勉強になった。模範となる選手」。全力疾走を怠った時、ベンチですぐに重要性を説かれた。「間違ったことはすぐに指摘してくれたんだ」。チームとして目標に向かって戦う意義を教わった。
だからこそ、いつも通りに集中できた。「彼の出場が最後の試合なら特別だけどね」と平常心を貫いた。練習では冗談を飛ばし、重くなりがちな雰囲気をほぐした。戦いはまだ続く-。宮本から教わった精神を主砲が1発で示した。



