<巨人4-0阪神>◇27日◇東京ドーム
くーっ、悔しすぎる…。虎の気合が空回りした。4連勝の勢いで敵地に乗り込んだ決戦。「3つ取る」とG3連倒を誓った和田豊監督(50)の積極采配が裏目に出た。左腕内海に、左を苦にしない今成を2番で抜てきしたが、1回無死一塁での強攻策が最悪の併殺打。勝利の女神に嫌われ、第1ラウンドは0封負けした。このままでは終われん!
六甲おろしは響かなかった。4点を追う8回、阪神は無死一、三塁と反撃した。さあ、クリーンアップ。東京ドームの虎党が燃えた。129球も投げられた内海もようやくKOした。最高潮の盛り上がりで…鳥谷は1球も振らずに三振。頼みのマートンは遊ゴロ併殺打に終わった。上り調子だった猛虎打線は「0」を9個並べ、今季17度目のゼロ封負けとなった。
G倒への意気込みが空回りした。相手先発は左腕の内海。大和が故障不在の状況で俊介の起用が考えられたが、あえて左打ちの今成を「2番右翼」にした。福留に中堅を回らせ、並べたのは攻撃的なオーダー。守りから入る「和田野球」を捨ててまで、空中戦になる東京ドームに合わせた。
1回、先頭西岡が四球を選んだ。大和や俊介ならバントの場面だったが、今成は決して得意ではない。強攻策は、最悪の併殺打となった。4回には福留の見逃し三振時に新井が二盗失敗。4度も先頭打者を出しながら、要所での3併殺でしぼんだ。3四球をもらった初回のつまずきが、最後まで尾を引いた。
「Gキラー」も、つまずいた。今季、東京ドームで2度完封しているスタンリッジは、立ち上がりから制球に苦しんだ。村田と高橋由に豪快なアーチを浴びて、4回86球で降板。助っ人右腕は「ストライク先行にできなくて、苦しい投球だった。ゲームのリズムもつくることができず、悔しいです」と肩を落とした。投打にチグハグさが目立つ黒星になった。
諦めるには早すぎる。巨人ファンの声援が響くベンチ裏で、和田監督はファイティングポーズを解いていなかった。
和田監督
終わったことなんでね。ただ、ベンチで選手も相当悔しがっていたから、まだまだいけると思う。明日、あさってだな。何とか頑張らないと。
連勝は4で止まった。「グラティ」と名付けた決めポーズも、1度も披露できないままだった。広がったゲーム差は6。宿敵には再びマジック点灯の話が出てきた。残り34試合。下を向くのは簡単だが、伝統の一戦と言われる誇りと意地がある。再びやって来た正念場。虎はまだ、闘う目を失っていない。【近間康隆】



