<日本ハム1-2西武>◇28日◇札幌ドーム
チーム最年少「二刀流」ルーキーの奮闘が、報われることはなかった。日本ハム大谷翔平投手(19)が、唇をかんだ。「あそこで1点取っておければよかったです」。先頭で打席に入った4回、西武十亀の113キロカーブを、中堅左にライナーで運んだ。秋山のグラブをすり抜け、フェンスまで転がる間に、プロ入り初めて記録した三塁打。だが無死三塁の絶好機は、得点につながらなかった。
6回にも先頭打者として内野安打で出塁したが、続く小谷野のバントが捕手前に転がって「捕-遊-一」の併殺。反撃ムードは、しぼんだ。前日27日にインコースを攻められたことを頭に置いたが、2本の安打はどちらも外角球。「(内角に)また来るかと思っていたけど…、何とか打てて良かったです」。反応で、対処した。打席で見せる成長の跡。栗山監督は「若い選手は持ち味を出すのに必死になってくれている。それなのに勝たせてあげられない悔しさがある」と、チームとして機能しなかったことを悔いた。
大谷は投打両方をこなしながら、球宴にも出場した。この日も、試合前にブルペンで30球を投げた。それでも「球数が少なかったので、あまりバタバタしなかったです」。平然と、打席に立った。当たり前になりつつある「二刀流」の風景。一方で「優勝を争う日本ハム」という恒例の出来事は、消えた。首位楽天とは再び10・5ゲームも離れた。栗山監督は「いつも最後の試合だと思って戦っている。明日(29日)もそう思って戦います」。悲壮感を漂わせた。【本間翼】



