<ロッテ7-5日本ハム>◇8月31日◇QVCマリン
QVCマリンの強風にやられた。日本ハムがロッテに連敗し、2カード連続の負け越しが決まった。2点リードを許した直後の3回2死満塁、左翼で先発のルーキー大谷翔平投手(19)が、風の影響を受けた飛球に前進してスライディング捕球を試みたが、後逸で走者一掃を許した。7回には西川遥輝内野手(21)が邪飛を落球後にダメ押し点を献上。4位西武とは2・5ゲーム差に広がってしまった。
強風にもてあそばれ、寂しい秋風を迎える予感が一気に漂ってきた。2位ロッテに連敗。残り30試合となりがけっぷちに立った、栗山英樹監督(52)は現実を見つめていた。「野球の神様に問われるところにきている」。3日から直接対決3連戦を控えている3位ソフトバンクに4ゲーム差へ、引き離された。信じて送り出した若手主体の急造守備陣が、QVCマリンの風に惑わされ、乱れたのが致命傷。ダメージは大きかった。
頼みの綱、2試合ぶりスタメンの大谷が不運に見舞われた。3回。2点の勝ち越しを許し、なおも2死満塁のピンチだった。里崎の詰まった飛球が襲う。この日の風速は、中堅から本塁方向へ最大で14メートル。ちょうど遊撃と左翼の間が、落下点になった。「ちょっと失速しましたけれど、いけると思った」。スライディング捕球を試みるが、届かずに後逸。走者一掃の二塁打で一挙5失点が、最後まで響いた。
骨折で離脱の中田不在による、即席の守備陣。もう1人のキーマン西川は7回2死一塁で、角中の一邪飛性の打球を捕球ミス。この失策で打ち直しとなり適時二塁打。5、6回に1点ずつ追撃して、3点差へ迫ったが、決定的な追加点になった。大谷について「しょうがない。あれは安打」とかばった栗山監督が「ハルキ(西川)はどう感じるか」と責めたミス。本職は大谷が右翼、西川が二塁という不慣れさの影響も否定できないが、要所でしのぎきれなかった。
5連勝の勢いに乗って迎えた最終盤に2カード連続で負け越し。攻撃力重視でスタメンを構成している栗山監督は信じたタクトをふることをあらためて宣言した。「リスクはオレが悪い。オレのせい」。全責任を背負って、わずかな可能性にかける。【高山通史】



