<阪神2-1広島>◇8月31日◇甲子園

 広島がピンチだ。助っ人右腕ブライアン・バリントン投手(32)が、打球を左膝付近に受け、2回途中で降板。試合前には中継ぎのミゲル・ソコロビッチ投手(27)が右肩痛で出場選手登録を抹消された。クライマックス・シリーズ(CS)進出へ向け、スパートをかける9月に戦力が整わない可能性が出てきた。

 アクシデント続きの一戦を落とし、球団初のCS進出を目指す広島が、窮地に陥った。阪神戦に先発した助っ人バリントンが、2回、打球を左膝付近に受けてマウンドを降りた。

 1回に1点を失ったが2回に味方打線が、すぐに同点に追い付いてくれた。その裏だった。先頭打者の今成への2球目。痛烈なピッチャー返しがバリントンの左膝付近を直撃した(記録は内野安打)。足を引きずり、痛みに顔をしかめながら、バリントンは治療のためベンチに下がった。だが再びグラウンドに姿を見せることはなく、野村監督が久本との交代を告げた。わずか打者6人、18球を投げただけでの交代だった。

 急きょ登板した久本は2回のピンチをしのいだが、4回に新井貴の犠飛で1点を失った。2度の雨による合計約1時間半の中断に加え、5回にはグラウンドにイタチが現れ広島ベンチ前を走り回る珍事もあった。

 バリントンは前日8月30日の試合前「自分たちの野球を続けたいね。今は投打もかみ合っている。チームの雰囲気もいいよ」と来日3年目で初のCS進出に手応えをつかみ、にこやかに話していた。

 ここまで、チーム最多の145回2/3を投げているタフな助っ人。今後、シーズン終盤の勝負どころになれば中4日で回すこともできる、頼れる右腕だけに、もし次回登板に影響を及ぼすケガなら、チームにとって大きな痛手となる。

 暗雲はそれだけではない。試合前の練習中には中継ぎのソコロビッチが、右肩痛の発症で出場選手登録を抹消された。5月にも同じ箇所を痛めており、野村監督は「前よりも痛いらしい。数日ではなんともならないというので、抹消した」と、エルドレッドとの入れ替えを決めた。

 今日からは決戦の9月。ギリギリのしのぎ合いが予想される中、中継ぎとして機能していた助っ人右腕を欠くのは厳しい。やりくりを含め、指揮官の腕の見せどころだ。【高垣誠】