<ソフトバンク9-2楽天>◇31日◇ヤフオクドーム
元4番は一打に逆襲予告も込めた。ソフトバンク松田宣浩内野手(30)が1-1の4回に勝ち越しの適時三塁打を放った。エース摂津で先制される予想外の展開をひっくり返し、7回は6得点のだめ押しにも中前打で絡んで、首位楽天に勝った。6番降格後、3試合で打率5割。シーズン残り1カ月へ「爆発する時間はある」と宣言した。
辛島の甘く中へ入ってきた速球を射抜いた。「外野フライを打つイメージ。バットがうまく入ってきた」。打球は右中間を越え、一塁から好スタートを切っていた長谷川が楽々と生還。松田は頭から三塁へ滑り込んだ。「暴走しちゃいました。久しぶりに乗っていたので」。際どいタイミングながら送球がそれた分、救われた。ユニホームの胸に張りついた土が逆転にこだわる思いを代弁していた。
3回に細川の適時二塁打で追いつき、4回2死一塁で松田の適時三塁打で勝ち越した。これで試合の流れを奪い、6回は松田の中前打も含めて打者10人で6得点。「エースで負けたら流れが悪くなる。取りこぼせない。だから首位は首位にいる。僕たちも摂津さんだから、勝ち越せば追いつかれない自信がある」。前日8月30日は楽天のエース田中に屈していた。摂津で敗れるわけにいかなかった。
8月29日ロッテ戦で4番から6番に下がり、3試合目。打順へのこだわりを「ない。元気に試合に出続けることが大事」と言うが、降格前にチャンスをつぶした打撃に責任を感じる。この3試合10打数5安打2打点、打率5割ながら「確実性がまだ…。納得はしていない」と喜ばない。
安打2本に足を絡ませて試合をひっくり返し、秋山監督の言葉はシンプルだった。「どんどん走れる人は走ってもらって構わない。自分が持っているものをその試合でどれだけ出せるかが大事。1打席、守備でも走塁でも集中してやっていくしかない」。
4番も任された松田は、求められるものを肝に銘じている。「残り1カ月あるし、(状態を)上げたい。爆発する時間はある。そこで大爆発すれば分かりません」。楽天のマジックが点灯したままで優勝争いは厳しい状況。それでも両拳を強く握って逆襲を予告。今年は5月に月間打率2割1分7厘と沈みながら、6月に4割1分5厘と劇的なV字回復をみせた実績がある。【押谷謙爾】



