球団初のクライマックス・シリーズ突破に藤浪が柱になる!

 セ・リーグ高卒新人としては67年江夏以来となる2ケタ勝利を挙げた阪神藤浪晋太郎投手(19)が、CSファーストステージ(S)ではいずれの組み合わせでも勝負のかかる重要な「3戦目」先発が濃厚になっていることが2日、分かった。10月、11月まで楽しませてほしい黄金ルーキーはまず7日巨人戦(甲子園)で「伝統の一戦」連勝を狙う。

 今、一番頼りになるといっても過言ではない。ルーキー藤浪が逆転優勝だけでなく、CSでも切り札になる可能性が浮上した。仮に、現在の順位で確定すれば、ファーストSは3位広島と甲子園で対決。ファイナルSは首位巨人との戦いになる。中西投手コーチは「状態もそうだが、相性が一番だな」とCSでの投手起用について説明。両チームに対し好成績を残す藤浪が、重要な「3番手」に指名された。

 ファーストSが1勝1敗となった場合、3戦目は後がない一戦。中西コーチは「そこは藤浪かな」とプランを明かした。リップサービス含みとしても、現在の藤浪の安定感はチーム一なのは確か。広島戦では2度の先発で2勝。トータルの10勝4敗もさることながら、大舞台でこそ真価を発揮するメンタル面にも信頼が厚い。1戦目、2戦目にエース格の能見、メッセンジャーとつぎ込み、突破か敗退かの第3戦をルーキーに託す狙いだ。

 巨人戦で1戦1勝、無失点なのも心強い。ファーストSが2戦で決まれば、ファイナルSでは初戦を任せる。首位チームにはアドバンテージがあり、敗れれば2敗となるマウンドは、絶対に落とせない。ここも藤浪で巨人の出ばなをくじきたい計算だ。ファーストS3戦目からなら、ファイナルSは中6日で3勝3敗の最終戦に-。重要度が増すほど、藤浪がクローズアップされてくる。

 もちろん、逆転優勝を諦めるわけにはいかない。次回登板は7日、聖地での巨人戦。初対戦した8月4日は東京ドームで6回無失点と快投し初星を挙げた。2度目の対戦で襲いかかってくる相手には、新たな「引き出し」で対抗する。

 「そんなにすごい武器があるわけではない。いきなりナックルを投げられるわけでもないですし。自分の持っている力の中で、工夫するだけです」

 実はここ数週間でフォークボールを改良。以前より落差は小さくなったが、鋭くスピードも増した。「はさむ深さではなく、握るシームの位置とかを工夫しています」と明かす。フォークの使い手である能見とメッセンジャーから聞き取り、技を磨いたという。

 5戦で4勝した8月、その裏でスケールアップにも着手していた。ルーキーらしからぬ冷静さだ。巨人に苦手意識を植え付けられれば、CS制覇へも大きな影響があるのは間違いない。【山本大地】