<パCSファイナルステージ:楽天8-5ロッテ>◇第4戦◇21日◇Kスタ宮城
最後までロッテらしい粘りを見せた。2点差の4回にはG・G・佐藤が一時逆転の3ランを。1点を追う7回には根元が執念で外角低めのボール球をすくう同点適時打を。3点差がついた9回も2死から連打で楽天田中を追い詰めた。ファーストステージから雑草魂で上位の相手に食らい付き、伊東勤監督(51)は「勢いでいけるかと思ったけど、壁は厚かったね。でもこの時期まで野球ができた。1年間あっという間。非常に楽しめました」。スッキリした表情で終戦を受け入れた。
底辺からのスタートだった。監督就任が決まり、チームに初合流した昨年の秋季キャンプ。「多少不安はあった。ひ弱さがあって、このチームで大丈夫かなと」。2年連続Bクラスから大きな補強もなく、開幕時は解説者や評論家の間にも5位、6位予想が並んだ。
だがいざ開幕してみると、おとなしい選手たちが秘めていた「強さ」はすぐ形になった。見返してやるとばかりに、開幕戦から2戦連続で延長サヨナラ勝ち。「最後まであきらめない。あの2試合が今シーズンを象徴してたよね」。その後も2年目の鈴木を正遊撃手に抜てきし、ドラフト1位の新人松永は中継ぎ、抑え、先発とフル回転。7月には大砲不在のチームにブラゼルを加入させ、指揮官は的確に選手の能力を引き出し、開花させていった。
就任2年目の来季、コーチ陣ら1軍組閣に大きなテコ入れはしない。「選手たちは本当に一生懸命やってくれた。若手も育った。この悔しさを来年にぶつけてくれれば十分です」と伊東監督。試合後、右翼席のファンへあいさつに向かった戦士たちの顔はりりしかった。1年をともに戦い「強いロッテ」の基盤を築いたメンバーで、今度こそ日本一を目指す。【鎌田良美】




