<パCSファイナルステージ:楽天8-5ロッテ>◇第4戦◇21日◇Kスタ宮城
楽天が助っ人のアベック弾で日本シリーズ進出を決めた。1点を追う4回、アンドリュー・ジョーンズ外野手(36)が2ランを放ち、逆転。同点とされた7回には、ケーシー・マギー内野手(31)が決勝ソロ本塁打を放った。今季、初のリーグ優勝の立役者となった助っ人コンビがCSでも力を発揮した。26日から始まる日本シリーズ。MJ砲は、2年連続の日本一を狙う巨人に立ちはだかる。
決勝のホームを踏み、マギーはジョーンズと力いっぱいハイタッチした。同点とされた直後の7回だった。ロッテ・ロサの投じた初球、140キロのチェンジアップを完璧に捉えた。甲高い打球音にスタンドは総立ち。左中間スタンドへ決勝ソロをたたき込んだ。「狙っていたかと言われれば、そうです」と、シーソーゲームにケリをつけた。
今季の楽天の強さを象徴する展開だった。序盤の3点リードを逆転された直後の4回。2死一塁で4番ジョーンズ。「初球から狙っていた」。ロッテ3番手の西野の直球を完璧にはじき返した。逆転の2ラン。「取られた後に点を取れたのは大きかった」と、相手に流れを渡さない1発だった。
今季から加わった2人は、得点力だけでなく、精神的な強さをもたらした。昨年までは、チーム内で「先に4点くらい取られたら、諦めムードになる」という声もあった。今は違う。差が開いてもベンチで大声が響く。その中心にジョーンズとマギーがいた。「GO!
GO!」。シンプルな言葉でも、「行けるぞ、行けるぞ」と繰り返し、前向きにさせる。そうして徐々にチームを変えた。今季、シーズンでリーグ1位の逆転勝ち36度。昨年を13度も上回り、勝つ喜びを感じさせた。
ともに昨季は大リーグの常勝軍団ヤンキースに在籍していた。ジョーンズは「勝者のメンタリティー」を伝えるためにやってきた。常に掲げることは「どんな状況でも、最後まで諦めない」という心構え。それを体現した。4回の本塁打の場面は、2死から銀次が四球でつなぎ、ジョーンズが逆転弾を放った。「全員の、この試合に勝ちたいという思いが表れていた」。2死から追い込まれても貪欲に点を取りに行く。シーズンを通して培った勝ちへの飢えが、大舞台でも相手を勝った。
4、7、8回は全て2死からの得点だった。星野監督からは「この1年間を象徴しているように、A・J(ジョーンズ)とマギーがやってくれた。チームがひとつになっていると感じる」とたたえられた。ついに得た巨人への挑戦権。マギーは「まだ大きな階段が残っている」と言った。頼もしい助っ人コンビを中心に、束になってかかる。【斎藤庸裕】



