ソフトバンクの新外国人バーバロ・カニザレス内野手(33=メキシカンリーグ・オアハカ)が12日、宮崎市内の室内練習場で休日返上の初打ちを行った。

 ティー打撃の後、マシンを約10分間打ち込み、最後はフリー打撃で42スイング。軽くバットを合わせ感触を確かめる打撃だったが、きっちりバットの芯でとらえるライナー性の打球が多かった。

 「普通にちゃんと打撃ができた。十分に体も動かせた」

 約1時間の練習に納得の表情だ。ティー打撃ではまず数球を右方向に打つなど考えて練習に取り組む姿勢に、編成部長時代に映像を見ていた石渡2軍監督は「打撃が柔らかい。いい感じですね」と高評価だった。

 前日11日にはおにぎりやそばを食べるなど初来日でも食への適応力を発揮している。だが、カニザレスは同じ名前であるカニを“共食い”出来ない可能性が高いことを明かした。「カニを食べたことがあるか」という質問に「ないです。エビアレルギーなのでカニも食べる機会はないと思うよ」と笑った。

 今日13日からは背番号「55」のユニホームを着てチームに合流する。この日宮崎入りした王球団会長も「存在感のある選手だからね」と楽しみにしている。スタッフから早くも「カーニャ」の愛称で呼ばれるカニザレスがペーニャ以上の打棒を見せれば、来季のV奪回へ大きな力となる。【石橋隆雄】