広島ドラフト1位の大瀬良大地投手(22=九州共立大)が16日、長崎・諫早市の母校・長崎日大で在校生1054人を前に講演会を行い、高校時代の驚異の食生活を明かした。教育実習最終日。大瀬良は、甲子園への夢をかなえるために高校2年の冬に取り組んだ経験談を披露した。

 「これくらいの大きさ」とかざしたのは、自身のこぶし。ホームルームの始まる前にこぶし大のおにぎりを7個。2時間目のあとにご飯2合をつめた弁当を食べる。昼食時は食堂でうどん、カレー、牛丼、弁当2個を詰め込む。5時間目のあとにパン3個。放課後は金城孝夫監督(59)夫妻が炊いたご飯を食べ、練習後に残りを食べて帰宅。10キロ走り、その後ご飯5合と豚肉の夕食。朝練のないときは朝食も取った。最多7食を翌春まで続け、体重65キロから10キロ増に成功した。

 「詰め込みすぎて逆流しそうになっても、吐いたら親に申し訳ないと手の甲をかんでガマンました。授業中に眠くなったら、顔をたたきました」。大学でも最前列で講義を受け、居眠りとは無縁。文武両道を通したドラ1は「目標を持って。人とのつながりを大事にして。何事にもチャレンジして。苦手なことも頑張って」と呼びかけ、教育実習を終えた。【堀まどか】

 大瀬良は後輩のため、1年目からの球宴出場も目指す。講演会終了後、在校生代表から「私たちはみんな、カープファンになりました」とうれしい言葉を贈られた。長崎県に住む後輩に自身の雄姿を見せるには、球宴出場が何より。「(阪神の)藤川さんがストレート予告をされた球宴が印象的でした。そうですね、球宴に出られるよう頑張ります」と、新しい目標も視野に入れた。