広島からFA移籍した巨人大竹寛投手(30)が8日、愛知・豊橋市内の愛知大グラウンドでの自主トレを公開した。今月に誕生予定の第1子となる長男の誕生を力に、新天地での活躍を決意。10年に右肩を故障して以降、この時期は慎重に時間をかけたが、今オフは例年以上にハイペースで調整。自主トレ中の本格的なブルペン投球も視野に入れ、日本一奪回に貢献することを誓った。
今月誕生予定の長男の話題に、移った時だった。誠実に、真剣な表情で受け答えする大竹の顔が、一瞬でほころんだ。「子供のことばかり、聞きますね」。報道陣にツッコミを入れたが、続いた言葉には喜びと決意がにじんだ。
大竹
FA(移籍)して、ジャイアンツ1年目。そして子供も生まれて生活環境も変わる。いい1年にできるように、という強い気持ちがあります。
強い決意は、自身の調整ペースにも示された。10年に右肩痛を発症。それ以降、この時期は患部への負担をかけないように、慎重に体を作るのが大竹流だった。ここ2年、キャンプ初日のブルペンは立ち投げだったが、ペースアップを決断。「2月1日のキャンプインに向け、100%で動ける体、投げられる体を作ることがテーマ」と決め、自主トレ中の本格的なブルペン投球を視野に入れた。
ハイペース調整は新天地に懸ける意気込みの表れだったが、原監督が「キャンプ初日から全力」と全選手に求めたそのものだった。「自分のピッチングスタイルは変わるものではないですが、コントロール、体の強さとか、そういう面では上を目指してやっていく」。新たな刺激を求め、巨人への入団を決めた。妥協なき姿勢は当然だった。
雨がポツポツと降る中での自主トレ公開。大竹の全身からわき上がる熱気が、濃密な2時間を物語った。「華やかさはないですが、内容は年々良くなっていると思う」。ダッシュ、キャッチボール、ティー打撃にも、強化への意図があった。年明けは6日からの始動だったが、昨年12月25日までキャッチボールを継続。「投げ始めから違う。例年より感じはいいです」。父となるその日を心待ちに、調整を続ける。【久保賢吾】
◆大竹の開幕直後
月別の通算成績では4月は12勝14敗。防御率3・28は1試合しか登板がない3月を除くと、10月の2・84に次いで2番目によい。しかし、10、11年は右肩痛の影響でシーズン初登板が6月、5月にずれ込み、4月は登板なしと出遅れた。



