イケメンルーキー捕手が水陸で鍛えた“鬼の鉄砲肩”をアピールした。巨人ドラフト1位指名の小林誠司捕手(24=日本生命)が9日、川崎市内のジャイアンツ球場で新人合同自主トレ初日に臨んだ。玉木宏似の男の肩から繰り出される送球が、きれいなミット音を奏でた。約40メートルのキャッチボール。1球、1球の軌道がぶれずに、伸びていく。同3位田口麗斗(かずと)投手(18=新庄)のグラブは動かなかった。「相手の胸に返す、丁寧さの大切さを言われて、あらためて意識しました」と基本を心に刻んだ。
178センチ、78キロの細身な体形に似合わない強肩。強さのルーツは水陸両用のスポーツ人生にあった。生後間もなくプールに入り始め、小学6年まで続けた水泳。ジュニアオリンピック代表候補に、あと1歩まで上り詰めた平泳ぎの選手だった。父春富さん(58)は「複雑な動きが肩の柔らかさにつながったのかなと思う」と分析する。
中学で本格的に始めた野球。だが、ポジションは遊撃手兼投手と、現在とは違った。それでも当時の監督の下埜昌志氏(54)は「あの時に、違うポジションで、いろんな動きをして足腰が鍛えられたのは大きい。地肩の強さだけじゃない」と陸での効果を唱える。
視察に訪れた川相ヘッドコーチは「肩が強いのは知っている。その上で、初日の動きを確認しにきた」と視線を注いでいた。具体的な評価は避けたが「元気がよかった」と印象を口にした。小林は「肩の強い人はたくさんいる。頭も使ったリードも兼ねた守備力で勝負したい」と引き締めた。上半身の滑らかな動きが求められる水泳、違う守備位置で培った下半身の筋力。柔と剛を兼ね備えた小林の強肩はイケメンよりも目立っていた。【栗田尚樹】



