野手転向3年目で掛布DC一押しの阪神一二三慎太外野手(21)が今日1日ロッテとの練習試合に出場する。2月28日、2年目北條とともに甲子園での1軍練習に合流し、力強く本塁打宣言した。高知・安芸キャンプで掛布雅之GM付育成&打撃コーディネーター(DC=58)の指導により力をつけた打撃で猛アピール。かつて掛布DCが通ったスター街道の第1歩を豪快アーチで飾る。
未完の大器が力強く宣言した。プロ4年目、野手転向3年目でようやく巡ってきた1軍の実戦に、一二三は気後れせずに言った。
「本塁打も狙って、ファーストストライクを狙っていきたいです」
高知・安芸キャンプで掛布DCから仕込まれた打撃が、自信の源だ。1軍首脳陣の前で放つアピール弾。1軍への道をワンチャンスでものにする。予行演習とばかりに、合流した甲子園全体練習でのフリー打撃では左中間スタンドに1発。和田監督にフルスイングを見せつけた。
「だいぶ力強さが出て、スイングもキレが出てる。体ができつつあるから、気持ちよく振れている感じだね。実戦向きタイプだから、ゲームになってね」
和田監督も実戦での活躍に期待せずにはいられない。マートン、大和のレギュラー級外野手も同行する高知遠征だが、成長をこの目で確かめたい一二三の先発起用も可能性は十分だ。
高知・安芸キャンプの1カ月で、掛布DCの教えを吸収した。左膝が突っ張り体重が後ろに乗っていた打撃フォームを修正。「元はピッチャーだったので、体重移動はかかとからつくものやと思ってました」。目からうろこの指導で「膝が柔らかく使えた」と激変。さらにトップを早く作るように変え、じっくり球を見られるようになった。掛布DC直伝の「長距離砲打法」が身についた。
平田2軍監督は「自覚を持たせるための経験」と、ここまでの練習試合全6戦で4番を任した。22打数5安打3打点、打率2割2分7厘。1発もなく、目立った数字は残っていないが、昨年まで空振りをしていた外角低めのコースも逆らわずに安打。さらに平田2軍監督や掛布DCも「守備が良くなった」とレギュラーへの前進を認める。
初の1軍練習に「普通にできた」とサラリ。「初球のファーストストライクから打ちにいきたい。しっかりやりたいです」と気合を抑えきれない。狙うのは、1軍首脳陣をあっと言わせる1発だけ。安芸の空に伸びる白球が、本格化への道しるべだ。【宮崎えり子】
◆一二三慎太(ひふみ・しんた)1992年(平4)9月29日、大阪・堺市生まれ。美木多中ではジュニアホークス。東海大相模(神奈川)で3年春夏に甲子園出場。横手投げに転向した3年夏には準優勝に導いた。10年ドラフト2位で阪神入団。1年目は投手登録。1年目春季キャンプ中に右肩痛を発症し、2年目から野手転向。187センチ、90キロ。右投げ右打ち。



