えっ、韓国球界からラブコール!?

 広島ドラフト1位の大瀬良大地投手(22=九州共立大)が2月28日、実戦2戦目の練習試合、韓国・KIA戦(コザしんきんスタジアム)で打ち込まれた。3回4安打4失点で降板。それでも最速149キロを記録し、かつて中日守護神としても大活躍したKIA宣銅烈監督(51)から「うちも欲しい」と高評価された。

 日常生活では温厚な好青年。思春期に反抗期を迎えた記憶もないと言う。そんな大瀬良もいざマウンドに上がれば、別人だ。2回1死から四球を与え、6番李種にはこの日最速の149キロ内角直球を中前に運ばれた。ここで闘争心に火がついたようだ。

 「2回は力みすぎた。打たれて『何くそ!』と…。追い込んで詰まらせてやろうとか、変な欲が出てしまった。反省ですね」

 2回2死一、三塁からすべて追い込みながら、直球で3者連続適時打を浴びた。この回だけで4安打4失点を食らったが、一方で1回と3回はあっさり3者凡退に仕留めた。2月22日の阪神戦は浮き球が目立ち、2回1安打無失点で自己採点は100点満点の「10点」。「今日は30~40点ぐらい。しっかり腕を振れたし、前回よりは僕らしいボールを投げられた」と表情は明るかった。

 試行錯誤が許される時期だ。キャンプ休日だった前日2月27日は公の場でキャッチボールなどを行わず、宿舎の自室でシャドーピッチングをした程度。一般的に登板前日は休日返上で練習を行う投手が多い中、「(前日は)あまり動きたくないので」と周囲に流されず、最良の形を探している。「自分のボールを投げての失点ですから、これが実力。次回は緩いボールでストライクを取れるように修正したい」。この日はエース前田から教わったばかりのスプリットも1球試投。結果に一喜一憂されず、シーズンを戦う準備を進める。

 そんな大瀬良に、かつての中日守護神が熱視線を送った。KIA宣銅烈監督は「韓国選手は真っすぐに強いから。今日はちょっとボールが高かったけど、いいボールをバランスよく投げていた」と説明。「彼がルーキーだとは知らなかった。いい選手だ。うちも欲しいよ」とラブコールまで送った。韓国史上最高投手と称され、日韓通算156勝230セーブをあげた指揮官も認める潜在能力。3回4失点で評価を落とす男ではない。【佐井陽介】